Webライティングにおいて、読み手に伝わる文章を書くことは非常に重要です。しかし、ライティングは書く側だけが理解していて、読み手に伝えたいことがうまく伝わらないことが多いものです。読み手に伝わる文章を書くには、一定のルールがあり、それを理解しないとうまく読み手に伝わりません。読み手に伝わりやすい文章の書き方を解説します。
伝わる文章を書く
伝わる文章を書くには、まず文章力を身につけなければなりません。ところで、文章力とは何でしょうか。文章力とは、読む人が理解しやすい文章を書くスキルのことです。
書き手が自分の言いたいことだけ書いたのでは、読む人が理解できる文章にはなりません。「こういう表現で伝わるだろうか」と、常に読む人の立場になって書ける人が、文章力のある人と言えるでしょう。読む人のことを考えて書くには、その記事を読むターゲット層を理解する必要があります。
中学生向けのWebサイトなのに、大学生でもわからないような専門用語を使ったのでは、読み手は理解できないでしょう。これとは逆に、ある程度専門知識を持った人が読む記事なのに、まるで素人向けに書いたような記事では役に立ちません。このように、Webライティングでは読み手を想定して文章を書くことが大切です。
上手な文章の書き方
文章を上手に書くためには、数多く書くことが必要です。しかし、何でもいいから書いたのでは、早く書けるようになるだけで、上手に書けるようにはなりません。上手な文章を書くためには、一定のルールに従って書くことが大切です。
修飾語と被修飾語
人に何かを伝える文章を書くには、文法を守って書くことが大切です。文法といっても、Webライティングに必要な文法は中学の国語レベルで十分です。簡単な文法を理解した上で、伝わる文章を書くために必要なのは、修飾語と被修飾語の位置を間違えないことです。
修飾語と被修飾語の位置が違うと、それだけでまとまりのない文章になってしまいます。
1.きれいに私は部屋を掃除します。
2.私は部屋をきれいに掃除します。
声に出して読んでみれば、どちらの文章がしっくりくるかがわかります。2番目のほうが自然な文章ですが、1番目の文章は「きれいに」の修飾語と「掃除します」の被修飾語が離れているために不自然になっています。修飾語と被修飾語で注意すべき点は、修飾語を被修飾語の直前に置くということです。
これを守って書くだけで、スッキリしてわかりやすい文章になります。
まぎらわしい助詞に注意
1.本日10時より開店します。より多くの方にご参加いただきたいと思います。
この文章には「より」が2回使われていますが、同じ「より」でも意味が違います。最初の「より」は時間の始まりを表し、あとのほうは比較の意味で使われています。意味の違う「より」が混在すると分かりづらくなるので、以下のように書き直しましょう。
2.本日10時から開店します。より多くの方にご参加いただきたいと思います。
伝わる文章を書くためには、このような細かい点を直していくことが大切です。記事を書いたらブログに投稿する前に、最低でも2回以上声に出して読んでみることをおすすめします。
敬語の使い方を間違えない
1.出口はあちらになります。
2.出口はあちらです。
この2つのうち正しいのは2番目の文章です。1番目の文章はよく耳にする言い回しですが、「~になります」という言い方は、前の状態から今の状態に変わったことを意味します。「もうすぐ3時になります」「もう少しで閉店します」などの場合に使う表現です。出口は何も変わらないので、「~になります」という表現は間違いです。
話し言葉では多少表現を間違えても言いたいことはわかりますが、文章の場合は正しく書かないとうまく伝わりません。また、「~させていただきます」という表現も、あまり多用すると読みづらくなるので注意しましょう。「書かせていただきます」「届けさせていただきます」は、「書きます」「届けます」が正しい表現です。
書き方のパターンを覚えよう
Webライティングは、本や雑誌などのライティングとは明らかに違う点が2つあります。まず第1に、ほとんどの場合書き方の順番が「タイトル→導入→本文→まとめ」のパターンになっています。また、結論を本文の冒頭に書くのもWebライティングの特徴です。
Webサイトはクリック1つでいろんなサイトが見られるため、検索ユーザーを惹きつけるには、最初に結論を持ってくることが重要なのです。そうすれば、検索ユーザーは結論がわかった上で、その理由をじっくり読み進めることができます。「タイトル→導入→本文→まとめ」の順番で書くのも、まずタイトルで何が書いてあるかがわかり、導入で概略を説明して本文に入っていくわけです。
このように、先に結論を書かないと検索ユーザーが離脱してしまうので、Webライティングではこういった書き方が基本になっています。本や雑誌の場合はWebサイトのように、他に目移りすることなくじっくり読み進めていけるので、書き方にはこだわりません。
難しい言葉を使わない
Webライティングでは、よほど専門的な記事でない限り、なるべく難しい言葉を使わないのが鉄則です。一般的に、中学生でもわかるような書き方が望ましいと言われますが、新聞に使われているような用語や言い回しであれば、多くの人に理解してもらえるでしょう。
まとめ
読み手に伝わる文章を書くには、基本的なルールを覚える必要があります。書き手が自分の書きたいことだけを書いたのでは、うまく相手に伝わりません。読み手のターゲット層を念頭に置いて、この書き方で相手にうまく伝わるかどうか、常に考えながら書くようにしましょう。
また、人に何かを伝える場合には文法を守って書くことが大切ですが、Webライティングでは中学の国語レベルの文法で十分です。Webライティングは本や雑誌と違って、結論を先頭に持ってくるのも基本として覚えておきましょう。
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